山口県萩市にある岩崎酒造さんとの出会いは、私が辛口の日本酒の魅力に気づき始めた頃、長陽福娘という銘柄のお酒を飲んだことがキッカケでした。
その綺麗で雑味のない透き通るような飲み口は、まだ日本酒経験値が少なかった私でも分かる程魅力的なものでした。
岩崎酒造について調べると人気蔵で全国新酒鑑評会3年連続金賞受賞、山口県鑑評会県知事賞、同鑑評会「吟醸の部」において首席、「純米の部」過去5年間で3回最優秀賞受賞を果たすなど実力は県内屈指で輝かしい実績を誇ります。
調べてみると石数が極小の部類に入る生産量の少ない蔵で、希少価値の高いお酒である事が分かりました。
駄目もとで電話をすると電話の相手は代表取締役社長杜氏の岩崎喜一郎さん、普通なら相手にしてもらえないような小さな酒屋ですが、岩崎さんは親身に話を聞いて下さり「改装が終わったら一度お伺いします」と奇跡的な返事を頂きました。
その後相談に行っていた埼玉県内の酒屋に偶然岩崎さんが訪れ、細野商店の話になり事情を聞いた岩崎さんから「明日お伺いしてもいいでしょうか」と電話が入りました。
まだ設備の整っていない今の細野商店を見られたら契約を断られてしまうのではないかと迷いましたが、せっかくのチャンス全て見ていた頂こうと腹をくくりました。
岩崎さんが訪れ、細野商店を見た後本題の話し合いに。個人経営の酒屋について、これからのビジョン、今の日本酒業界について、岩崎酒造について等色々話しました。
駅まで送る車の中でさらに奇跡は起きます。
「色々話しを聞いて応援したい気持ちがあるので、改装が終わったら開店祝いでうちのお酒を入れますよ、オープン前にでも岩崎酒造まで遊びに来て下さい」とのこと。
あまりの衝撃に言葉が詰まりながらも、是非遊びに行かせて頂きますと伝え、握手を交わしました。
第2話へ。
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